平屋やガレージハウスのような横に広い空間をつくる上では、耐震構法SE構法の強靭な耐力フレームが必須です。しかしこのSE構法、実は横の広がりだけではなくて縦の広がりにも強いのです。
木造住宅では、階高(1階の天井までの高さと2階の床の高さを足したもの)が2.8メートル程度の2階建てが一般的です。これは耐震性や防火性の制約によるもので、高い空間をつくるためには木造よりもコストのかさむRC造や鉄骨造を選ぶ必要がありました。
しかし耐震構法SE構法は国内で初めて建設大臣(現国土交通大臣)による軒高12メートルの木造建築許認可を受けました。これによって、3階建ての木造建築や、吹き抜けを使った開放的な空間を実現したのです。
高さのある吹き抜けは、様々な角度から光や風を取り込めるというメリットがあります。しかしその反面、夏の強い日差しや冬の冷気も入り込みやすくなるという懸念事項があることも事実です。
それらのデメリットのために、吹き抜けにしかない大きな魅力をあきらめるのではなく、メリットを最大限に享受しつつ、デメリットは技術でしっかり補うというのがicocochiの考え方です。
例えば、吹き抜け部分の窓は、季節によって異なる日射の角度や風向きを計算して配置しています。夏場は日差しを遮りながら家の中に風が吹き抜けるようにする。冬場は日差しを取り込みながら冷気が入り込まないようにする。icocochiでは、このような自然と向き合うの設計手法「パッシブデザイン」を採用しています。
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